ニキビ跡をフラクショナルレーザーで治療

投稿：2017年12月19日｜更新：2018年03月29日

ニキビは洗顔やお手入れしていても、様々な要因で出来てしまう厄介な疾患です。問題は治った後に、半永久的に跡が残ることです。跡が増える程、美容面にも影響がでてきますし、元に戻せたらと考える人も多いはずです。

一般的にニキビ跡は長年掛けて自然に消えいく場合と不可能な場合があります。例えば、ニキビ跡が深い場合は生涯消えることはなく、どうすることも出来ないのが現実です。

皮膚科でニキビ跡の治療をする場合に、様々な方法がインターネット上には溢れています。フォトフェイシャルやピーリング、フラクショナルレーザーなどです。

どれを選ぶか迷うところですが、唯一確実な結果を望むのであれば「フラクショナルレーザー」をおいて他にはありません。

この記事ではニキビ跡を治療する方法を解説します。

ニキビ跡の種類

ニキビ後には３つのタイプがあります。

アイスピック型

ローリング型

ボックスカー型

フラクショナルCO2レーザーを使用する場合に最も効果的なのは「アイスピック型」です。レーザーの回数を重ねていれば、皮膚か馴染んで目立たなくなります。

「ローリング型」や「ボックスカー型」では少し滑らかにはなりますが、完全にフラットは困難です。脂肪注入やグロースファクター（細胞促進因子）の注入、手術なども必要です。

近年はグロースファクターのFGFを凹んだニキビ跡に注入する方法も流行りました。これは自己の繊維芽細胞を活性化させて、真皮を増殖させます。但し、副作用もあります。逆に膨らみ過ぎて凸凹になるなどリスクもあるため注意してください。

フラクショナルレーザーが得意とするのは傷跡を散らすような使い方です。例えば、リストカットやタバコの根性焼きが腕にある人います。この部分にフラクショナルレーザーを使用すると、傷跡が上手く変形して周りの皮膚と馴染みます。

芸能人のバービーさん（フォーリンラブ）は若い頃ニキビに悩み、跡が残った状態を治療しようと懸命に努力されています。フラクセルやフラクショナルCO2レーザーを何度も受けて現在進行系で治療中です。

数年前まではテレビで見ても、ニキビ跡は目立ちました。しかし、現在はとても綺麗な肌になり、跡も目立たなくなったと思います。

フラクショナルレーザーは皮膚に無数の穴を空けて、皮膚の再生や回復を行います。ニキビ跡にレーザーを打つと角が取れて滑らかになり、少しずつ目立たなくなります。一回では劇的な効果はありません。10回程度行って始めて効果が出てきます。

また、深いニキビ跡を治す程の効果は難しいですが、軽度から中程度であれば期待した効果を得られはずです。

注意点としてはダウンタイムも大きく、照射力が強いと赤みや色素沈着が発生することがあります。

ニキビ跡は年数が経過すると自然と治癒する場合もあります。できた当初は凹んでいても、月日の経過と共に目立たなくなります。勿論、１～２年程度では難しく、５～１０年掛かることもあります。

ニキビ跡の種類としては「アイスピック型」は年月と共に自然治癒しやすく、「ローリング型」や「ボックスカー型」はあまり期待はできません。

鼻にアイスピック型のニキビ跡ができました。１～２年は跡が残っていましたが、５年も経過すると全く分かりません。

一方、ローリング型のニキビ跡は５年経過しましたが、少し滑らかになり写真では分かりにくくなりました。一度凹んだニキビ跡は平らに戻ることはありませんが、周りの皮膚と馴染んでくることもあります。

仮に１０年２０年と経過すれば、更に良くなる可能性もあります。

ニキビ跡ができないためにも、ニキビ自体の予防が不可欠です。

日々の洗顔ではしっかりと皮脂を洗い流して、アクネ菌が溜まらないようにします。洗顔は入浴時に行うと毛穴も開いて皮脂も柔らかくなり、取れやすい傾向にあります。

また、洗顔料はしっかりと泡立ててるとキメの細かい泡ができます。皮脂の内部まで洗顔料が入り込むには粒子が小さい状態が必要です

水を切ったスポンジなどに洗顔料を付けて、泡立てます。これにより、弾力の良い泡が出来上がります。

手で押し洗いすると毛穴の皮脂がきれいに洗浄されます。

ニキビは体質によりできやすさは違います。但し、日々の洗顔を正しく行うことにより、基礎的な予防が可能です。

また、ストレスや食生活、睡眠不足もニキビを悪化させる要因にもなります。女性であれば、化粧品やファンデーションを使うと炎症を悪化させることや毛穴を塞ぐデメリットもあるため、しっかりと洗顔をしてください。

ニキビ自体は正しく治療を行えば治る病気です。まずは皮膚科に行くことをお勧めします。医師の中にはニキビ治療に精通した人と普通の人がいます。まずは、知識や経験がある医師を見つけてください。ニキビに悩んだことがある医師も親身に相談に乗ってくれます。

なお、ニキビ治療には保険診療と自由診療の2種類があります。健康保険が適応可能な治療は範囲も限られているのが現状です。

ニキビは病気であり治療の対象となりますので、しっかりと受診しましょう。

ニキビは１つできるだけでも心に影を落とします。もしも、跡が残れば尚さらです。ニキビ跡が残った場合は浅い状態であれば、数年単位での経過と共に徐々に目立たなります。

早期にニキビ跡の治癒を目指すのであれば、フラクショナルCO2レーザーが最善の解決策です。但し、十分な治療効果を望むのであれば、５～１０回程度の照射が必要になります。

一回の照射には平均４万円程度掛かるため、１０回照射すれば４０万円は必要になります。また、一度治癒した皮膚は元の状態に戻ることはありません。

正しく治療が行われ、ニキビ跡が回復することを願っています。