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ヒアルロン酸注入注射の失敗と副作用やデメリット

ヒアルロン酸注入注射の副作用とデメリットや失敗画像

ヒアルロン酸注射は美容外科の中でもとても人気のあるプチ整形であり、皮膚のシワや弛みを一定期間改善させる効果がある治療法です。

元々、ヒアルロン酸は人体に存在する成分であり、アレルギーの心配は不要です。持続期間も3ヶ月~半年程度で元に戻るため、失敗した場合に取り返しが付くメリットがあります。

そもそも、美容整形はハイリスク・ハイリターンな手術が多いのが特徴です。しかし、ヒアルロン酸注射に関しては医師でも自分の顔に打つぐらい安全性が高い注射です。

私自身も注射系の治療としては「ヒアルロン酸注射」と「ボトックス注射」に関してはお勧めできる治療法だと思っています。実際に目の下にあるクマに打ったことがありますが、高い効果を感じました。また、デメリットもなく後悔はありません。そのときの体験談も踏まえて、ヒアルロン酸注射のメリットとデメリット、リスクを解説します。

多くの方が満足する一方で、一部に失敗や副作用があるのも事実です。ヒアルロン酸注射を適切に受けるためにも、押さえておきたいポイントを知ってください。

ヒアルロン酸注射の特徴

  • 人間の体内に存在するヒアルロン酸を注入するためアレルギーのリスクが低い。
  • 持続期間は3ヶ月~半年程度
  • 粒子が細かいため皮膚に馴染み易い
  • 腫れや痛みのダウンタイムが少ない
  • いつでも気軽に当日受けることが可能
  • 一回の費用は数万円程度
  • 失敗しても、3ヶ月~半年程度で体に吸収されるため、元に戻ることができる
  • 失敗した場合にヒアルロン酸分解酵素(ヒルロニダーゼ)により除去が可能

これらがヒアルロン酸注射の特徴です。

皮膚のシワや弛みに注入するとすぐに効果が実感できて改善します。若さを取り戻すことが簡単に行えるのです。

また、ヒアルロン酸は保水成分であるため、肌の張りや潤いがアップして、キメが整います。美肌効果も期待できます。

最も優れている点が失敗した時に取り返しが付く治療法であることです。

美容整形の多くは後戻りができません。そのため、失敗や後遺症を抱えた場合にさ迷う結果になります。

その点、ヒアルロン酸注射は数ヶ月で体内に吸収されます。気に入らない場合は分解する薬剤もあります。美容整形を受ける上で元に戻せるかどうかが、安全性を決める1つの要因になります。

注入箇所

ヒアルロン酸注射は体のありとあらゆる部分に注入が可能です。受ける人の9割は顔に打ちますが、胸やお尻などにもできます。

ヒアルロン酸が注入できる部位

  • ゴルゴ線や法令線に注入すればシワや弛みがなくなります。
  • 目の下にあるクマでは凹んだり落ち込みが改善されてフラットになります。
  • 鼻筋の通った綺麗な鼻が作れます。
  • 唇に注入すればふっくらした魅力的な形に仕上げることができます。
  • 顎を出したり整えることができます。

このようにして顔のあらゆるパーツを改善することが可能になります。

また、バストにヒアルロン酸を注入することにより胸を大きくできます。男性であればデリケートゾーンを大きくすることも可能です。

ヒアルロン酸を注入する部位は患者さんにより多種多様です。最近は芸能人の影響からか下まぶたに注入して涙袋を作る人も多いようです。

ヒアルロン酸注射の種類

ヒアルロン酸注射以外のフィラーについて

ヒアルロン酸注射は皮膚充填剤(フィラー)注入療法と呼ばれ、透明な粘性のジェル状の形をしています。硬さや大きさなど色々な種類があります。打つ部分に応じて適切に使い分ける必要があります。

  • 皮膚が薄い部分用と厚い部分用
  • シワの溝を埋める用
  • 顎や胸などボリュームを出す用

例えば、目の回りであれば皮膚が薄いため柔らかいタイプを使用します。鼻や顎には硬いタイプを使用します。

なお、打つ部位に適切な種類のヒアルロン酸注射を間違える医師は殆どいないため安心してください。

なお、激安や格安でヒアルロン酸注射を提供しているクリニックや利益を優先するクリニックの中にはバスト用のヒアルロン酸注射を小分けにしたり薄めて使用するケースもあります。

そもそも、バスト用は内容量が多くコストが下がります。同じヒアルロン酸であれば、これを使う方が収益は上がります。

但し、このような志しのクリニックは患者さんの満足度も低いですし、失敗例が多いです。

そもそも、バスト用は粒子が荒く凸凹にもなり易いです。患者さんの中には「シワや弛みが取り合えずフラットになれば良いから安く」と考える人もいます。いずれにしてもお勧めはできません。

また、ヒアルロン酸注射には様々な製造メーカーが存在します。

米国製やヨーロッパ製、中国製などです。いずれにしても、真っ当なクリニックが仕入れるヒアルロン酸注射は品質の保障された薬剤を入荷しているため心配は要りません。

但し、メーカーによっては持続性や安全性が僅かに違います。例えば、粒子の密度が低い場合と高い場合では持続期間が変わります。

添加物として美容成分を配合した製品もあります。ブランド力のように価格にも違いもあります。

概ね、クリニックではどのようなメーカーの製品名を使用しているか公表しています。分からない場合は聞けば答えてくれるはずです。

自分なりに良いと思うメーカー品を見つけるのも安心感や満足度を上げる方法です。

他の注入や注射

皮膚のシワや弛みを改善する注射はヒアルロン酸注射以外にも様々な種類があります。

しかし、リスクやデメリットはそれぞれ違うため慎重になるべきです。概ね、持続期間が限定されたタイプは安全性が高く、半永久的なタイプはリスクが格段に上がります。

コラーゲン注入

コラーゲンは体内に存在する成分であり安全性は高いです。但し、約5%程度の人にアレルギー反応が出るため、事前に検査が必要です。

また、ヒアルロン酸に比べると分子が大きく、皮膚へのなじみ方も劣ります。

持続期間も一般的には3ヶ月~半年程度といわれています。実際には2~3ヶ月持つ程度です。

以前はコラーゲン注入が流行った時期もありましたが、ヒアルロン酸注入の方が仕上がりや満足度も高いため現在は余り行われていません。

レディエッセ

レディエッセは歯の主成分であるハイドロキシアパタイトと多糖体から構成されています。体内に存在する成分であり安全性は高いです。

但し、粒子が大きく成分が硬いため、皮膚の薄い部分や柔らかい部分には適しません。顎を出すために使うなど使用部位は限定されます。

注入後は1~2年で自然と体内に吸収されます。デメリットとして、ヒアルロン酸のように分解する薬剤が存在しません。失敗した場合は効果が消失するまで、耐えるしかありません。

アクアミド・アクアジェル・エンドプロテーゼ

人工的な注入物です。粒子が荒いため、皮膚の薄い部分に注入するとデコボコになります。

最大のリスクは半永久的に効果が持続することです。失敗した場合は取り返しが付かないばかりか、除去するにも切開が必要になります。

良心的な医師であれば、まず勧めることはないはずです。

自己脂肪

自分のお腹や太ももなどから抽出した脂肪を顔に注入する方法です。

目の回りの皮膚が薄い部分に注入するとデコボコになります。

注入した部分は脂肪細胞が増えるため、体重が増えると脂肪部分も膨らみます。

失敗した場合は自分の細胞として存在するため、除去も困難になります。吸引する方法もありますが、いずれにしてもリスクある治療法です。

FGF注入

FGFは線維芽細胞増殖因子が含まれており、注入すると皮膚内の細胞を強力に増殖します。

予想以上に皮膚が盛り上がり凸凹になるなど後遺症のリスクが高くお勧めしません。

一度しこりが発生すれば除去することは困難であり、生涯悩む結果になり兼ねません。

ヒアルロン酸注入の失敗とは

ヒアルロン酸注入の失敗は大きく分けて2つに分類されます。

  • 仕上がりが満足できない
  • 持続期間が短い

仕上がりの問題

注入した部分が凸凹になったり、不自然になることもあります。

注入部分の中でも目の下のクマや顎などは比較的簡単ですが、鼻の形成は難易度が上がります。

なお、仕上がりが満足できないのは医師の技量や経験に問題があるためです。

ヒアルロン酸注入は他の手術(二重まぶたなど)に比べると難易度は下がります。

しかし、人それぞれ注入が上手い下手はあります。職人のように美しく仕上げる医師もいれば、ただ溝を埋めるように注入する医師もいます。

まずは腕の良い医師を見付けることも大切になります。

その他にも注入するヒアルロン酸の種類(硬さなど)を選択ミスすれば、凸凹になるケースもあります。経験がある医師では問題ありません。

持続期間

ヒアルロン酸注射の持続期間は最大で半年~1年程度です。平均的には3ヶ月~半年と考えるのが無難です。

メーカーや種類、個人差、注入部位や注入の仕方によっても吸収の早さは変わります。

人によっては二ヶ月もしない内に効果がなくなる場合もあります。逆に1年持つ人もいます。個人差があるため、実際に注入してみないとどのように吸収されるかは予測ができないケースもあります。また、注入を何度か続けると持続期間が長くなる場合もあります。

また、柔らかい種類のヒアルロン酸は密度が低いため早く吸収されやすい傾向があります。

持続期間を僅かでも長くするには以下の3点がポイントになります。

ヒアルロン酸の濃度が高く、粒子が均一な製品を選ぶことにより効果が長くなります。

概ね数ヶ月程度は持続期間が伸びれば良い方です。

皮膚の一部分に多く注入すること。

少量を広い範囲で注入するよりは、まとまって注入する方が持続期間は上がります。

皮膚の浅い部分に注入する方が長持ちします。体内への吸収が穏やかになります。

これらの3点を最大限利用しても、やがては効果が消失して元には戻ります。

滅多にありませんが、コストや利益のみを追求するクリニックの中にはヒアルロン酸を精製水や麻酔で薄めて使用するケースがあります。

当たり前ですが、持続期間は極端に短くなります。特に激安や格安を謳うクリニックには注意してください。

稀にですが、ヒアルロン酸が注入部分に残ったまま半永久的に持続する場合があります。症状としては次の2種類のどちらかです。

  • 体内に吸収されないしこり(人工物)となる。
  • ヒアルロン酸を包むようにコラーゲンの被膜が形成されて吸収を阻害している。

前者であれば除去は困難です。後者であれば特に問題はありません。ヒアルレニダーゼを注入すれば消失します。

いずれにしても、ヒアルロン酸は左右対処に注入する場合が多いため、片方に被膜が形成されると、左右非対処になる場合があります。

失敗した場合の対処法

ヒアルロン酸注入により満足できない仕上がりになれば、自然に吸収されるのを待つか、分解できる薬剤を注入するかのどちらかになります。

まず、注入量が多くて盛り上がり過ぎたとします。我慢できる程度であれば、日数の経過と共に丁度良い大きさになる場合が良くあります。一度、様子を見ることもお勧めします。

明らかに不自然な仕上がりになれば、除去することも必要になります。

ヒアルロン酸の分解酵素であるヒアルロニターゼを注入すれば、半日~1日で殆どが二酸化炭素と水に分解されます。極小の針を使用するため、内出血の心配もありません。

但し、値段はクリニックよって色々です。数万もあれば、10万掛かるケースもあります。まずは執刀した医師に希望を伝えて修正や分解して貰うべきです。

明らかに不自然な形成になった場合は、誠実な医師であれば非を認めて対応してくれるはずです。その場合は無料になるのが当然です。

もしも、相手に過失があり対処して貰えない場合は他院に行きます。なお、ヒアルロニターゼは全てのヒアルロン酸に効果がある訳ではありません。注入したヒアルロン酸はどのメーカーで種類なのか把握しておきます。

なお、顔の部分は簡単に分解できますが、胸に注入した場合は量が多いはずです。一回でヒアルロニターゼを注入するのではなく、複数回に分ける方が安全です。

また、ヒアルロニターゼは高品質な製品もあれば、不純物が多い製品もあります。更には、動物由来のものであるためアレルギー反応が起きる場合もあります。

簡単な気持ちで希望せず、信頼のできるクリニックで受けてください。

ヒアルロン酸注入の副作用やリスク

ヒアルロン酸注入は安全性が高く、正しく行われる限りは心配する必要はありません。但し、一定の副作用やリスクもあります。

内出血

注入には針を使用するため、毛細血管が傷つき内出血を起こす場合があります。殆どのケースでは小さく問題ありません。

内出血が発生した場合は概ね1~2週間で消失します。但し、広範囲に出血した場合はアザのように赤みが出る場合や皮膚表面が凸凹になるケースもあります。

注入する針は細い程内出血のリスクは下がります。ヒアルロン酸の粒子が細かいと細い針が使用できます。

逆にバストに使用するような粒子の荒いヒアルロン酸は太い針が必要になります。

特に注意したいの目の回りの部分です。毛細血管細かく傷つきやすいため、細心の注意を払う必要があります。

これらの条件を踏まえても、技術や経験のある医師が不可欠です。

注入時の痛み

ヒアルロン酸の注入をする際に針を使用するため、多少の痛みは仕方ありません。

クリニックによっては痛みが少なく内出血を軽減する針を使用している場合もあります。

痛みが我慢できない場合は部分麻酔を使うことも必要です。

事前に医師と相談してください。

なお、感覚的な痛みが残ると、数日程度は違和感があります。やがては消失するため心配は要りません。

皮膚が弛む

稀にですが多量にヒアルロン酸を注入した場合は皮膚が弛むことがあります。通常は殆ど心配することはありません。

胸を形成する際は大量のヒアルロン酸を注入します。そのため、皮膚下からの圧力が加わり、皮膚が伸ばされます。

この状態が長期間続くと効果が吸収された後に皮膚の弛みやシワが発生する場合もあります。

ダイエットした人が皮膚が弛んで余るのと同じ原理です。皮膚は中からの圧力に押されて細胞分裂を行い、適切な幅に大きさを変えるためです。

一度弛んだ皮膚は元には戻りません。

アレルギー

ヒアルロン酸自体は体内にある成分のためアレルギーの心配はありません。

但し、粗悪なヒアルロン酸は不純物が含まれていることがあります。添加物として美容成分が含まれているタイプもあります。

また、ヒアルロン酸注射は製造において架橋材のBDDEが含まれているため、アレルギーや副作用の原因にもなります。

なるべく、品質が高く不要な成分が少ない製品を選ぶことが大切です。

しこり

稀にですが何度も注入を繰り返していると、しこりが発生するケースがあります。

ヒアルロニターゼを使用すれば分解することが可能です。但し、分解できずに残り続けるケースもあります。

感染症

ヒアルロン酸は新規に開封して使用する場合は感染症の心配はありません。

但し、以下のような場合は注意が必要です。

余ったヒアルロン酸を保管して次回に使用する

一度開封して空気に触れると、冷蔵庫に保管しても菌が繁殖する恐れがあります。

原則一度に使い切ることが推奨されます。

但し、真っ当なクリニックでも余った分を保管して、同じ患者さんに後日注入することは良くあります。

全てが悪い訳ではありません。しかし、保管は最小限の日数に留めるべきです。

1本のヒアルロン酸を容器に移し、小分けにして使用する

不衛生な環境や普通の部屋で小分けすることは衛生上良くありません。

容器に移し替えるときに雑菌が混入したり、保管期間に雑菌が繁殖しないとも限りません。

1本のヒアルロン酸を他の患者さんに使い回す。

1本のヒアルロン酸を針を替えて複数の人に使い回すことです。クリニックのモラルが問われます。

最後に付け加えると、真っ当なクリニックでは感染症の心配は殆どありません。

血流障害

ヒアルロン酸を血管内に注入すると血流障害が発生します。その結果、血流が滞り皮膚や血管が壊死する場合もあります。

但し、非常に稀なケースですので心配は要りません。

注意点しては目の回りは視覚に直結する部分です。仮に血流を阻害する要因にあれば、視力に障害が出ることも考えられます。

しっかりと技術や経験のある医師を選んでください。

クリニック選び

ヒアルロン酸注入を受ける場合はしっかりとしたクリニックと医師選びが大切です。

激安や格安な価格もありますが体に施す治療のため慎重に検討してください。

  • 高品質なヒアルロン酸を取り合う
  • ヒアルロン酸注射は1本使い切りで衛生面がしっかりしている
  • 医師が技術が高く仕上がりが良い。
  • 解剖学や知識に精通している医師
  • 症例数が多く経験が豊富な医師

何よりも信頼できて相談できる医師を見付けてください。

ヒアルロン酸注射の費用

ヒアルロン酸注射の価格はクリニックによって様々です。

もちろん、0.1ccと1.0ccを使うのでは量も違います。

大切なことは価格に惑わされずに信頼できる医療機関で受けることです。

概ね、1回:50000円程度で採算が取れて、質の高い医療が提供できる境界線です。

注入方法

カウセリング

自分の注入したい部分や質問などを話して、納得すれば同意書にサインをします。

ヒアルロン酸の注入

ヒアルロン酸の注入自体は部位にもよりますが10~30分程度です。

ダウンタイムもなく、当日の制限がありません。

再診

術後の再診は不要な場合が多いです。但し、医師の指示に従ってください。

まとめ

ヒアルロン酸注射は気軽に受けられて、シワやたるみが改善できるためとても人気です。

安全性も高いためおすすめできる治療法です。但し、全くリスクがない訳ではありません。

仕上がりや持続期間に目が行いきがちですが、しっかりと総合的に判断すべきです。

安心して治療が受けられるクリニックや医師を見付けてください。