1. TOP
  2. 美容と肌
  3. FGF注入注射の失敗と危険な副作用

FGF注入注射の失敗と危険な副作用

FGF注入注射による失敗と危険な副作用を解説

FGFは線維芽細胞の増殖因子が含まれおり、皮膚に注射することで線維芽細胞を活性化させてコラーゲンなどを劇的に増やします。

皮膚の凹みやシワが改善されるメリットがある一方で、しこりや凸凹、肉芽腫になり失敗する人も多くいます。ハイリスク・ハイリターンの治療法であり、注意が必要です。

そもそも、FGFは床擦れや皮膚の潰瘍など傷口にスプレーで吹き掛ける薬剤として開発されました。FGFは強力にコラーゲンを増殖させます。その結果皮膚が厚みを増すのです。

当初は皮下注射への応用は否定的でしたが、美容医療に転用できると開発を進めた人物や機関により、FGF注入治療として世に出回ります。

2010年頃には活気的な治療法と持てはやされて、美容業界で始まりました。当時は医師も十分なリスクを把握しておらずに、多くの患者が受けることになります。

その後、業界内では皮膚にしこりができたり凸凹になるなど、トラブルが多発したため、取り扱いを中止するクリニックも増えました。

最近こそは十分な副作用やリスクが知れ渡り受ける人も減少しました。しかし、一部のクリニックでは明確な効果を宣伝して行われています。

FGFは完璧で満足できる状態を提供できるのであれば効果的だともいえます。しかし、FGFを注入してどれ程のコラーゲンが増殖して皮膚が盛り上がるかは個人差があります。

上手く注入量を調整したり薬剤を薄めたりと、試行錯誤しても、数十%の人は失敗します。それ程リスクが高いのです。

現在はFGFを受けて後悔している人が多くいるのが現状です。そもそも日本人はメスで切開することに抵抗を持つ人は沢山います。しかし、レーザーや注射には寛容的であり、メリットだけに飛び付きがちです。

FGF注射が開発されて世に出た頃は、多くの人が効果を期待する一方で、リスクを考えずに受けました。

新しい治療法は画期的な効果があると宣伝されますが、数年経過すると実はデメリットが多数あると知れ渡ることが良くあります。それが、自由診療です。そのため、安易に飛び付かずに注意することが重要です。

現在も一部のクリニックでは大々的に宣伝しています。患者には受けて欲しいと思う医師はいても、自分に注入したい医師はまずいないはずです。治療はその場限りの行為ですが、その後を背負って人生を歩くのは患者自身です。

物やお金は無くなれば、また手に入れることはできます。健康や顔は二度と元に戻らないリスクがあるため、慎重になってください。

FGFの注入結果

FGFを注入した画像

FGFを皮膚に注入すると、線維芽細胞が強力に活性化します。その結果、大量にコラーゲンやエラスチンが作り出されます。

それだけではありません。血管新生が増えて上皮化します。肉芽組織や表皮細胞も増殖します。あらゆる皮膚組織が活性化されるのです。一度増殖した細胞は元に戻ることも体に吸収されることもなく、皮膚に存在し続けます。

FGFの注射は10分程度で終了します。診察や処置を含めても30分程度です。

通常はFGFを注入すると直ぐに効果がある訳ではありません。2週間~1ヶ月経過すると効果が現れます。その後、半年から10ヶ月程度は細胞増殖が続きます。持続期間は2年以上と考えられています。

仮に皮膚が凸凹になれば 修復は不可能です。また、持続期間は2年であっても皮膚が元に戻ることはなく生涯凸凹のままになります。

特に目の下は皮膚が薄く、凸凹になりやすい部分です。目下のクマを治そうとFGF注入したものの腫れて違和感のある状態になった人は多くいます。また、ニキビのクレーターに注入して、予想以上に盛り上がってしまったケースもあります。

凸凹の状態は年月が経過しても元に戻ることはありません。精神的に追い詰められたり、悩む人が多いのです。

FGF注射で満足のできる結果を生み出すには高い技術と経験が必要です。それを持ってしても、失敗のリスクがあるのはFGF注射です。

受けないことが最善の選択だと言えます。

FGF注入後のデータ

線維芽細胞を増殖させる注射はFGF以外にも様々な種類があります。取り分け、突出的に増殖量が大きいのはFGF注射です。その差は数倍以上あります。

線維芽細胞の増殖数

このデータからも分かる通り、成功すれば良いですが失敗すれば取り返しが付きません。

失敗した場合の対処方法

FGFの失敗した場合の再手術

FGFを注入して、しこりや凸凹、肉芽腫になった場合は修復や再手術は不可能に近くなります。元に戻すことは容易ではなく、術後の状態は生涯続くことになります。

代替の手術や治療法もありますが、満足な結果は困難です。一例としては、ケナコルト注射(ステロイド)や切開手術、BNLSがあります。どれも効果は不確かです。

ケナコルトに関しては凸凹やしこりの修正に用いられることがあります。但し、ケナコルト自体もFGF同様にどれ程の効果が出るかコントロールするのは至難です。場合によっては盛り上がった部分が陥没するケースもあります。

更に、費用も高く一本5000円や10000円掛かるクリニックもあります。副作用に副作用を重ねる結果になるとも限りません。慎重に検討してください。

最善の策としては今の状態を受け入れて、生きていく以外に選択肢は無いと思います。

歳を取る中で自然と見た目が馴染んでいく場合もあります。苦しいと思いますが負けないでください。

その他の注入治療

FGF注射以外にも様々な注射があります。一例を挙げればヒアルロン酸注射やPRP注入などです。

ヒアルロン酸注射

皮膚の凹みやシワを改善する注射としてはヒアルロン酸注射が最も有名です。目の下に出来たクマやほうれい線を盛り上げて改善します。

最大のメリットとしては、持続期間は3~6ヶ月で体内に吸収されることです。つまり、元に戻せる施術です。

美容整形のリスクを考える上で、元に戻せるかどうかが安全性を左右します。医師でも自分の顔にはヒアルロン酸注射をしますので、安全性はお墨付きです。

費用は一回約4万円(クリニックによる)は掛かります。但し、効果は数ヶ月と一時的ですので、何度も受けつづける必要があります。

PRP

PRPは多血小板療法と呼ばれており、血小板を利用して線維芽細胞を活性化します。PRPが世に出た当初は画期的な治療法と言われましたが、副作用は無い反面効果も弱いこと分かっています。

単独では効果の薄いPRPですが、FGFなどの細胞増殖長因子を配合して注射する方法もあります。こちらもFGF同様にリスクがあるため注意が必要です。

PRPに細胞成長因子を添加したW-PRP(セルリバイブジータ)も同様に細胞の増殖因子が含まれており、しこりや凸凹になるケースも相次いでいます。

PRPは患者の血液を利用します。まず、注射器で血液を採取した後、遠心分離機で血小板だけにします。血小板には細胞を成長・増殖させる効果があります。これを期待して皮膚に注入するのです。

但し、効果は肉薄です。皮膚の凹みが改善される程の効果は無く、薄いシワが改善される程度です。

また、血液を遠心分離機に掛けることにより、血小板は破壊されることも良くあります。なお、効果は少なくても自分の血小板を使用するためリスクは少なくなります。

まとめ

FGFのメリットとデメリット

FGF注入はメリット以上に副作用や失敗のデメリットが大きい治療法です。

もはや治療法と呼べるのかも分かりませんが、術後に後悔する人が突出して多いので慎重になってください。

ヒアルロン酸注射やボトックス注射は美容業界の中でも安全性や治療法が確立されています。一方、FGFやPRPは安全性や技術が確立されていません。

いずれFGFは美容業界から消えていくでしょう。つまり、一時の流行に捕まった被害者の人達が取り残される現実があります。

人工的な異物を注入したのであれば、ある程度は取り除くことも可能です。しかし、FGFは自分自身の細胞自体を増殖させてしまうため、修正は困難です。

まずは、受けないことを徹底してください。既にトラブルを抱えた方には辛いと思いますが、現状を受け止めて強く生きて欲しいです。

良くなることを願っています。

フォーム

メールアドレスが公開されることはありません。