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舌側矯正の失敗とデメリットや出っ歯の体験談

舌側矯正の失敗とデメリットや滑舌について

舌側矯正はワイヤーを歯の舌側に通して行う歯列矯正です。

最近では大人の歯列矯正も一般的になりつつあります。しかし、偏見や恥ずかしさもあり、躊躇する人も多いです。特に、人と接する仕事や話す機会の多い人は歯列矯正もできずに、歯並びで悩んだままの状態です。

一般的な歯列矯正は唇側にワイヤーを通すため、見た目にも矯正をしていることは分かります。一方で、舌側矯正はワイヤーが見えることはなく、人知れず矯正を行うことが可能です。

舌側矯正の治療を受ける人の9割近くが、見た目を考えて裏側を選びます。どうしても、前方のワイヤー矯正に抵抗があるためです。

一昔前までは舌側矯正は材料の問題で治らない、治療期間が長いといわれました。現在は装置の改善や技術進歩により、裏側・舌側からでも確かな矯正ができるようになりました。

しかし、舌側矯正は一般的な矯正に比べても遥かに高い技術が要求されます。歯列矯正では名だたる歯科医でも裏側の技術は別です。

しっかりと舌側矯正に精通した矯正歯科で受ける必要があります。

実際に舌側矯正を受けて満足する歯並びを手に入れる人もいれば、失敗して後悔する人もいます。言わば、クリニック選びは最も重要な要素になります。

見た目を気にしない歯列矯正には歯を削って角度を変えるセラミック矯正も人気です。短期間(二週間~)で治療を行えるためです。しかし、健康な歯を削る必要もあり、安易な治療はおすすめしません。

しっかりと歯並びを根本から移動させて、きれいに治したいのであれば舌側矯正を推奨します。

この記事では舌側矯正のメリットやデメリット、失敗や後遺症の体験談について解説します。

舌側矯正のメリット

見た目

舌側矯正はバレない

舌側矯正を選ぶ最大のメリットは歯列矯正が他の人に分からないことです。ワイヤーやブラケットも見えないため、矯正中の見た目に悩むこともありません。

つまり、外見上のメリットが最大の要因になります。

但し、表側の矯正に比べると高い技術が必要になります。また、舌側矯正をできる矯正医も数としては少ないです。

もしも、見た目を気にしないのであれば、一般的な前側の歯列矯正を選んでください。難易度は格段下がりますし、対応できる矯正医も多くいます。

裏側も表側と同様の期間で治せる程技術は進歩しました。しかし、表側よりも早く治ることは考えられません。

舌側矯正を行うクリニックではケースによっては表側より治療期間が短くなると言いますが、同等か多少長くなると捉える方が良いです。

総合的に見れば臨床経験も多い、唇側の矯正をおすすめします。見た目を上回るメリットがあるなら舌側矯正を選びます。

余談ですが、舌側の矯正器具は見えにくいだけであり、完全に分からない訳ではありません。人と近付いて話せば、下側部分に何か装着していることは分かります。

出っ歯

舌側矯正は出っ歯を治すのに効果的です。舌側に装置を付けると、矯正力は歯の裏側に働きます。結果的に前歯を強く後退させることができます。なお、表側の矯正でも出っ歯の治療は問題なくできます。

そもそも、表側と裏側の矯正では歯の動き方に違いがあります。裏側に装置を付けると、歯が後ろに動きやすくなります。

裏側の方が出っ歯を押し込みやすい

表側と裏側ではブラケット同士の距離が変わります。表側は距離幅が広いのに対して、裏側は距離が短いため強い力が働くのです。

虫歯になりにくい

矯正装置を装着している部分は虫歯や歯周病になりやすく、しっかりと歯磨きが大切です。

但し、裏側の装置は唾液が常に循環しているため、虫歯のリスクが低下します。唾液は虫歯を予防する効果があるためです。

一方で下側:舌側の装置は唾液により、外れやすいデメリットもあります。

舌側矯正のデメリット

口腔内の炎症

舌に傷ができて口内炎が発生

舌側に矯正器具を装着すると舌に擦れて傷だらけになります。慣れるに従って、上手く対応できるようになります。

最初の数ヶ月は舌炎や口内炎で大変だと思います。

滑舌や話にくさ

舌側に矯正装置があると話しにくく発音も難しくなります。一ヶ月もすれば慣れますが、それまでが大変です。

特に裏側上下に矯正装置があると、しゃべるのも困難です。人によっては耐えられずに、上だけ舌側矯正にして、下は通常の矯正にするケースもあります。

上だけ舌側矯正であれば、話しにくさは慣れるはずです。下側は舌の入る部分に装置があるため狭くなります。この結果、滑舌は悪く、話し辛さは強くなります。

近年、矯正装置も小さく改良されており、発音障害は緩和されています。いずれにしても、話し辛さや滑舌はある程度は覚悟するしかありません。慣れるかどうかは個人差もあります。

食事

裏側に矯正装置があると食事はしづらくなります。食べ物がワイヤーやブラケットに引っ掛かることは日常茶飯事です。食後は歯磨きをして、詰まったゴミを取りましょう。

また、固いものやガムなどは避ける方が良いです。矯正装置が外れたり破損します。

矯正装置を装着すると一時的に噛み合わせに影響が出ます。上側に付けた矯正装置は下側の歯に当たります。

この場合は下の奥歯にプラスチック(レジン)を盛り足して、歯を少し高くします。

費用や治療期間

一般的な歯列矯正に比べると舌側矯正の費用は約1.5~2倍になります。技術や手間隙も掛かるため仕方ありません。最低100~150万円は想定しておくべきです。

治療期間は技術進歩により、表側に比べて裏側も同じです。但し、歯並びの状態によっては裏側の方が長くなります。

舌側矯正の失敗

歯列矯正を受けたものの納得のいく歯並びにならずに失敗するケースもあります。

舌側矯正は技術や難易度が高いため、腕のある矯正医に出会えるかどうかも成功を左右します。卓越した技術がない場合は高い確率で失敗します。

矯正医を見付けるに当たっては日本矯正歯科学会に所属しているか確認しましょう。歯科医によっては日本舌側矯正歯科学会に所属している場合もあります。標準的に日本矯正歯科学会認定医以上であれば問題ありません。

クリニックのホームページには舌側矯正に関する内容が書かれているかもポイントです。

過去の症例数としては最低30~50以上はあるのが好ましいです。もしも、分からなけば聞けば答えてくれるはずです。

舌側矯正は様々な矯正装置があります。一例ではALIAS(アリアス)やWINリンガル矯正などです。患者さんでは分かりにくいですが、カウンセリングでしっかりと尋ねて納得の上で決めてください。

また、治療するに当たり歯科医の人柄も判断材料になります。初診で色々と話せば相手がどのような人かは大体は判断できるはずです。

歯列矯正は数年単位の長い治療を必要とします。信頼できて任せられる歯科医かどうかも、信頼関係を構築する上で大切な要素です。

舌側矯正の治療法

1.矯正歯科で歯並びや治療方法に関する初診やカウンセリングを実施します。分からないことはしっかりと尋ねて疑問などが残らないようにします。

治療期間は個人差もありますが、通常は1~3年は掛かります。月に1回は調整や経過観察が必要です。

矯正が終了した後はリテールなどの保定装置を2年以上は装着する必要があります。

歯は動かすのは簡単です。しかし、新しい位置に固定しておくことは何倍も時間が必要になります。保定期間も正しく治療を続けます。

2.まずは上下の歯型を取ります。

上下の歯型を正確に取る

3.歯型を元にして、治療後のきれいに並んだ歯並びを作成します。

4.模型の歯に矯正装置を装着します。模型によって、実際の装着位置が正確に再現できます。

5.作成した矯正装置を歯の舌側に装着していきます。

舌側表性を装着した様子

6.これで舌側矯正の装着は完了です。しっかりと決められた日にちに検診に通います。

ポイント

上側のみの舌側矯正

人によっては見た目に問題がある上部分のみ舌側矯正にする場合があります。下の歯は前方矯正にする方法です。

下の歯だけならそれ程見た目が矯正という感じではなく、我慢できる人も多いです。また、上下舌側矯正に比べても料金は安くなります。ちなみに下側が前方矯正であれば、話しにくさや滑舌の悪さはかなり解消されます。

抜歯の必要性

歯並びの状態によっては抜歯も必要になります。例えば、出っ歯が気になるのであれば、小臼歯を抜くことによりスペースが生まれます。結果的に出っ歯がすっぽりと収まり、顎の骨自体が引っ込みます。

もしも、抜歯を拒否するのであれば、スペースがないため歯を全体に広げるしかありません。抜歯は必要に応じて受け入れましょう。

抜いた歯は一時的に空洞ができていて、歯が動くまでは歯抜けの状態です。クリニックによっては仮歯を付けくれます。レジンで作成した簡単な仮歯です。

抜歯部分は仮歯を入れる

舌側矯正のまとめ

近年は舌側矯正の技術も格段に進歩してきました。大人に関しては舌側矯正が主流になる日も近いと思います。後は技術のある歯科医がどれだけ増えるかも普及するポイントになるはずです。

舌側矯正の看板を掲げている歯科医院は、それなりにあります。但し、技術が未熟な歯科医もいるため、クリニック選びは慎重に検討してください。

実際に矯正を受けるのであれば、最低数件は訪ねて見て良い矯正医を見付けてください。きれいな歯並びは印象も良くプラスだと思います。治療が上手くいくことを願っています。

*舌側矯正の失敗とデメリットと出っ歯の体験談に関する記事は適切な医療情報を元にして情報配信しています。治療に当たっては一つの参考材料になれば幸いです。

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