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テクノストレスの症状と治療法

テクノストレスの症状と治療法について

現代社会は、誰もがパソコンを使用する時代になりました。
日常生活において、ネットや様々な場面でパソコンを使います。また、一般企業においてもパソコン業務が当たり前の時代になっています。

しかし、このような時代変化の中で、テクノストレスという病気が増えています。これは、日常的にコンピュータを使う人に見られる症状で、2つのタイプに分けられます。

テクノ恐怖症

パソコン業務、インターネット、オフィス等のIT技術に適応できず、パソコンの操作に強い不安や恐怖を感じて業務ができなくなる症状です。

一般的に子供の頃から、パソコン等に慣れている人は、大人になっても順応が容易です。しかし、突如IT社会を迎えた中高年やパソコンにふれることなく過ごした人にとっては、強いストレスになります。その結果、うつ状態になることもあります。

テクノ恐怖症になる要素

  • パソコンが上手く使えない。
  • 仕事で使わざる得ない。
  • 機械に弱い(メカ音痴)。

このような場合において、長期間ストレスを感じながら業務をすると、様々な症状が出てきます。

  • イライラ、動機、目眩などの自律神経失調症
  • うつ状態

具体的な例

もし、英語ができない人が、海外に行けばどうなるでしょうか?言葉が通じずに恐怖を覚えると思います。
それと同じことが、「テクノ恐怖症」で起きているのです。

治療法

「テクノ恐怖症」を解決する方法は、避けるか適応するかのどちらかです。避ける場合は、パソコンを使わずにいることですが、現実的に良い方法ではありません。

人間には、適応力が備わっています。70歳、80歳の方でも、軽快にパソコンを使いこなす人もいます。その人達は、少しずつ基礎を覚えて、スキルを積み重ねていきました。

「コンピュータはできない。」と気持ちをシャットダウンするのではなく、少しずつ覚えていく努力が必要です。また、職場にそのような人がいれば、周りの人たちも協力することが大切です。

テクノ依存症

もう一つは、これとは逆に、パソコンにのめり込んでしまう「テクノ依存症」があります。

人と会って話したり、コミュニケーションを行うよりもパソコンや仮想現実の世界で満足して、そこに安住を求めるようになります。

テクノ依存症は、急になるわけではありません。日々の積み重ねが依存を招いていきます。
パソコン使用で楽しさを覚えると、それが幸福感になり、脳内に日々蓄積していきます。そして、気づいたときには「パソコンをしなければ落ち着かない。」といった症状が出てきます。大げさにいえば麻薬のような幸福感があるのです。

特に、SNSやネットゲームなどは依存傾向が強いといわれています。

ケース1

小学生のAさんは、ソーシャルゲームに夢中になりました。始めの内は時間を守っていましたが、徐々に呟きやメッセージ、友人の状況などが気になり、四六時中してしまう依存状態になりました。

ケース2

30代のBさんは、ふとしたきっかけでオンラインゲームをするようになりました。最初の内は、気が向いたときにプレイしていましたが、徐々に仮想空間に居場所を求めるようになりました。その後、仕事も手に着かず、退社して引きこもるようになりました。

症状

パソコンがなければ、不安で落ち着かなくなります。
起きているときは、常にパソコンをしたい気持ちになります。

友人や同僚との付き合いを避けるようになります。

寝る前にパソコンをすることにより、交感神経が働いて、睡眠障害になる人もいます。

治療法

まず、自分自身が依存状態にあることに気づく必要があります。「これでは、駄目だ。」「パソコンを辞めよう」などを自分に言い聞かせる必要があります。
何よりも、使用する時間を決めて守りましょう。

パソコンへの依存症が強く、自分でコントロールできない場合もあります。
そのような場合は、パソコンやスマートフォンを強制シャットダウンするソフトがあります。これは、1日に決められた時間を上回ると電源を切って、翌日にならないと使えなくする方法です。
この方法は、非常に効果があります。依存症の人は、手の届く範囲に合れば、辞めようとしても我慢できません。しかし、物理的に使えない状態にすれば諦めますので、依存を回避できます。

また、子供の場合は親が使用時間やルールを決める必要があります。子供もスマートフォンを使用する時代です。大人がきっちりと守ってあげる必要があります。

以上のような方法を試しても、治療効果がない場合は、精神科や心療内科での治療やカウンセリングが必要です。
パソコン社会と上手く共存して、IT時代を生きましょう。