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認知症を水1.5リットルの水分摂取で治療や改善する方法

認知症を水分補給で改善する治療法

認知症に効果がある改善方法として、水分を1日に1.5リットル補給する治療法があります。

費用や時間も要らずに毎日続けることができます。効果としては数ヶ月程度で重度の認知症患者さんでも物事が判別できる程改善した例があります。

この方法は国際医療福祉大学の大学院教授である竹内孝仁教授が研究や考案した治療法です。今や多くの人に希望をもたらす方法になりつつあります。

2017年12月22日放送のTBS番組(爆放!THEフライデー)では詳しい解説や体験談が放送されて話題を呼びました。この時に治療の対象となったのは俳優の布施明さんの母(84)でした。人や物事の識別が分からなくなり認知症が悪化していましたが、水分を1日1.5リットル飲み続けた結果、一ヶ月もすると周りが驚く程回復してきたのです。

認知症と言えば、治らない病気と捉えがちですが、身近にある「水」を利用した治療法は画期的です。

この記事では「認知症は治る」という点に着目して、水分摂取による治療を解説します。

認知症の症状

今回テレビで紹介された俳優の布施明さんの母である雅子さんを例に症状を分析します。

雅子さんは84歳であり、高齢になると共に認知機能が衰えて、自分自身が分からなくなることや徘徊など認知症特有の症状が増えて来ました。

病院での診察では「アルツハイマー型認知症」と診断されています。現状では症状の悪化が日々進んでいる状態です。

1.自分の年齢が分からない

自分自身の年齢が分からずに、「歳は分からない、親が丈夫に産んでくれた。」と説明しておられました。これは、年齢だけでなく、今日がいつなのかも分からない状態です。

2.昔暮らした場所を忘れている

子供と過去に暮らした場所を尋ねられて「子金井に住んでいた。」と答えておられました。しかし、実際には足立区に住んでいたようです。

いつどこで住んでいたのかが、時系列で思い出せなくなったのです。

3.水道を出したままにする

水を止めずに排出したままになることもしばしばで、水道料金が月数万円に達することもありました。

4.火の元を消さない

認知症の方で特に注意したいのが火の取り扱いです。ガスの付けっぱなしやこたつ、ストーブをONにした状態のままで火事になることもあります。

雅子さんの場合もお湯を沸かしたままで放置した結果、ヤカンが焦げたこともありました。大事には至らなかったものの一歩間違えると大惨事に成り兼ねません。

家族が十分に注意しなければなりません。

5.食事したことを忘れる

食事を食べたものの、すぐに忘れてしまい何か食べ物を探してしまいます。一日を通して食べ続けている状態が続きます。

雅子さんの場合も食後2時間程度で食べ物を探し回り、何度も必要以上に間食を続けていました。

また、謝ってドックフードを食べるなど、どれが食事なのか分からない時もあったようです。

6.家族が誰だか分からない

雅子さんの介護は妻の和子さん(45)がしていますが、お手伝いさんだと誤解されているようです。

実際は家族であるものの誰が誰なのが認知できない程、症状は進んでいました。

見当識障害の症状

番組では雅子さんが布施さんを家の外で送り出した後に立ちすくむ姿が放送されました。その後、呆然と数十分が経過したまま身動きが取れなくなります。

この症状は見当識障害と呼ばれ、自分自身が今現在どこにいるのか分からなくなる状態です。

僅か数秒前に家を出たとしても、現在の場所や目的が全く分からなくなります。

更には家の中にいても、他人の家にいるのだと錯覚してしまうこともあります。

徘徊の症状

認知症で良く起こるのが徘徊です。家族が知らないままに、家を飛び出して行方不明になることもあります。

雅子さんも気付けば家からいなくなり、家族が懸命に探す時もありました。

本人は途中から現在いる場所も分からなくなり、行き先や帰り道も不明になります。交通事故に遭うケースもあります。

家族は本人が外出していないか気に掛けることも大切です。

認知症の治療

一般的に認知症の改善は困難と考えられていますが、独自の治療法を普及させて治療を試みる介護施設があります。それが東京都渋谷区にある老人介護施設「杜の風(もりのかぜ)・上原」です。

ここでは認知症を抱えた方が多くおられます。その中の一人Aさんは重度の認知症を抱えており、無表情・無言のまま呆然と日々を過ごす女性がいました。

しかし、Aさんは施設に来て半年もすると、治療の甲斐もあり挨拶もでき、笑顔も見られています。

水分補給による治療法

水1.5リットルを毎日摂取すると認知症が改善する

施設では特別な薬や治療が施された訳ではありません。毎日1500ml(1.5リットル)の水分を取り続けた結果なのです。

この治療法は竹内孝仁教授が40年に渡り認知症の研究を行った結果得られた改善方法です。

人間は生きていく上で水は必須です。体を正常に保つだけでなく、細胞の活動や認知機能など様々な部分に関係しています。

この水分が僅かに低下するだけでも、体のパフォーマンスは大幅に低下します。

一日に消費や排出される水分量は約2500mlです。そのため、日々水分を補給し続けることが生きていくための必須条件です。

水分は食事を通して1日に約1000ml程度補給できます。そのため、残りの1500mlは飲み物として補給します。

しかし、高齢者の方は1日に約600mlしか補給していない人も多く、慢性的に不足していることがあります。残りの900mlが不足しているとすれば、体や脳の様々な機能に負担が掛かっています。

高齢者の場合は体重の5割は水分が閉めています。つまり、一日1.5リットルは水分を取り続ける必要があるのです。

竹内教授はこの点に注目して、水分不足が認知症を招いているといった結果に辿り着きました。

現に、施設に来た認知症患者さんの多くは水分不足が認められました。その後、毎日水治療を継続した結果5割以上の人に認知症の改善が見られました。

水分不足が招く状態

水分の不足が起こると体や脳に様々な症状を起きています。取り分け急性的な状態では以下のようになります。

水分不足率 症状
1~2% イライラ、疲労感、頭がぼんやり
3% 脳梗塞、血液循環が悪化
5% 体の自由が効き辛い
7% 幻聴、幻覚、意識混濁が発生
10% 死亡

毎日を通して慢性的に水分不足が続くと、脳の活動量も低下して認知機能が低下していきます。

水分の補給は水だけでなく、お茶や牛乳、ジュースでも構いません。しっかりと1日1.5リットルは摂取しましょう。

雅子さんの認知症が改善

布施明さんの母の認証が水分摂取で改善

番組では雅子さんに水分を1日1500ml補給することを一ヶ月続けて貰いました。

最初こそは少量しか飲めませんでしたが、日々飲む量を増やしていくことにより、最終的に1.5リットルが摂取できるようになりました。

その後、一ヶ月も経過すると認知機能に大幅な改善が見られました。

  • 相手や家族が誰だか認識できるようになった。
  • 目つきや目線がしっかりしだした。
  • 正確な昔の話ができるようになった。
  • 徘徊をしなくなった。

驚くべきはたった一ヶ月間水分の補給を続けた結果で改善したのです。

本人だけでなく、家族にも笑顔が戻りました。最後には自筆で息子宛に手紙を書いて、感謝を伝えておられました。

以前は重度の認知症であっただけに、大幅な改善を目の当たりして布施さんも涙を流すのです。

治療のまとめ

高齢者の認知症は水分補給が重要

認知症を水分補給で改善する方法をご紹介しました。毎日水分を適切に補給することが改めて大切だと実感させられました。

単なる水と言えども、されど水です。体を維持していく上では重要です。費用も掛からず改善が望める大きな希望となります。

なお、水分補給により全ての認知症が改善されるかといえば、そうではありません。今回のケースは良い結果をもたらしましたが、あくまでも一つの改善方法と捉えて頂ければと思います。実際には大幅な効果が期待できる人もいれば、改善が見られない人もいるようです。

水分不足が原因で起きている認知症であれば効果が期待できます。水分補給治療に関してはリスクやデメリットも少ないため、まずは続けてみるのも良いはずです。

なお、更に詳しい水分補給治療に関して竹内教授の著書で解説されています。参考になるはずです。

認知症の症状や介護は本人も家族も大変ですし、少しでも良くなり希望を見えることを願っています。