レクサプロの効果や副作用
レクサプロは2011年に販売されたSSRIに分類される抗うつ薬です。セロトニンと呼ばれる神経伝達物質である脳内のセロトニン濃度を高めてうつ病を治療します。
レクサプロは他のSSRIに比べて副作用が少なく、セロトニンの再取り込み阻害作用が強い薬です。とりわけ、SSRIの中では効果は高く、副作用が最も少ないといって良いでしょう。
レクサプロに関する記事は、医療の情報配信サイト「心の治療ナビ」に掲載していた文章を再編集しています。現在管理人がいないため、サイトは閉鎖しています。そのため、当サイトに再掲載しています。
レクサプロの副作用
副作用が少ないレクサプロですが、代表的な副作用は以下に記載しています。
胃部不快感、吐き気、悪心、眠気、頭痛、口の渇き、動悸、めまい、倦怠感、下痢、便秘、性機能障害
吐き気、頭痛、口渇は服用から2週間程度で治まるケースが多いです。吐き気や胃部不快感が発生します。殆どの方は服用開始時に現れて、1~2週間で消失していきます。
レクサプロはセロトニン受容体に働きかけて再吸収を防ぎます。胃の内側にもセロトニン受容体があり、刺激を受けて吐き気が起こります。この吐き気も数週間で消えますのでまずは我慢してみることも大切です。
SSRIは突然服用を中断すると離脱症状が出ることがあります。特にパキシルなどは離脱症状が有名です。
レクサプロは、離脱症状がないことが利点です。しかしながら、突然断薬は好ましくありません。しっかりと治療した上で、少しずつやめていくことが良いです。
レクサプロの副作用で注意すべき点は性機能障害です。
性欲減退、勃起不全、射精困難、膣分泌液の減少などが報告されています。
他のSSRIにおいてもこれらの副作用が発生しますが、性機能障害が続くようであればの薬に変更すべきです。
また眠気などの副作用もあります。他のSSRIに比べてその頻度は少ないですが、同時にベンゾジアゼピンを服用している人方も多いため、眠気が強い場合は他の薬に変更することも考慮すべきです。
逆に、レクサプロで不眠になる人もいます。その前は睡眠薬などを使用して経過をみるべきです。
レクサプロの特徴
抗うつ剤は、効果が高い薬ほど副作用が出やすく、効果が低いほど副作用が少ない傾向があります。
レクサプロは効果も比較的高く、副作用が少ないバランスの取れた薬です。
しかし、副作用が全くないわけではなく、吐き気や胃腸障害が起こることがあります。この場合、2週間程度様子を見ると消失していくことが多いです。
他のSSRIは、少量から服用を始めて量を増やしていきます。1~2週間ごとに服用量を増やしその人に合った適切な量を見つけます。
レクサプロは服用開始当初から治療用量である10mgを服用します。
1週間程度で効果が現れて、そのまま服用を続けるケースがほとんどです。
効果が実感できない場合は、最大で20mgまで服用が可能です。
レクサプロは、1~2カ月程度服用を継続して、うつ病やうつ状態を改善します。その後、再発を防ぐためにも最低半年から1年を続けて治療します。
十分に良くなればを薬を減らして完全に断薬します。
レクサプロの薬価
レクサプロは薬価が高いことが欠点です。
1錠10mgは212円掛かります。他のSSRIに比べても倍近い計算になります。
医療費が高額で困る方は、医師とご相談の上でしっかりと自立支援制度を利用して、治療をしましょう。
レクサプロの半減期
レクサプロは半減期が長く24.6~55.8時間あります。半減期は薬を服用した後に血中濃度が上がり、その後半分に下がるまでの時間を示します。
効果の持続時間は長くて130時間とデータもあります。もちろん個人差もあるため一概には言えませんが、レクサプロは長く効果が続く薬と言えるでしょう
半減期が長い薬が離脱症状が起こりにくいです。体中の薬の血中濃度がゆっくりと低下するため離脱症状は心配することはありません。
ただし、長期間服用していた場合は、突然断薬すると体が混乱しますので、1、2ヶ月かけて徐々に減らしていきましょう。
*上記の薬はイメージ画像であり実際のレクサプロとは異なります。