FXのスワップポイントのサヤ取り手法を紹介
FXでトレードをする際に、リスクが低く安心して運用できる手法を紹介します。
FXで通貨ペアを売買してポジションを保有している最中は、日を追うごとにスワップポイントが貯まると思います。
通常、通貨ペアを買いて保有するとスワップポイントがプラスで貯まり続けます。逆に、通貨ペアを売りで保有するとスワップポイントがマイナスになり、日々支払うことになります。
通常のFX会社であれば買いスワップポイントよりも、売りスワップポイントの方が高いため、買いと売りのポジションを同時に保有すればマイナスになってしまいます。しかし、他のFX会社を組み合わせることによってプラスにすることが可能です。
例えば、ライブスター証券の豪ドル円を買いで保有するとスワップポイントが毎日90円貯まります。一方、DMMFXで豪ドル円を売りで保有するとスワップポイントが毎日△60円になります。この差額を足し引き計算すると90円-60円=+30円になります。
つまり、ライブスター証券で豪ドル円を買い保有して、DMMFXで豪ドル円を売り保有すれば、差額のスワップ分が毎日貯まることになります。
トレード手法
スワップのサヤ取り手法は、買いポジションと売りポジションを同じ数だけ保有します。つまり、両建てするということです。これにより、為替損益が発生することはなくなり、スワップポイントだけが貯まり続けます。
スワップポイントが貯まる量は、10000通貨であれば毎日30円程度ですが、100000通貨であれば毎日300円になります。これを365日で掛けると年間109500円にもなります。
とても凄い金額だと思います。もちろん、100000通貨を運用するのであれば売りと買いのため×2倍の証拠金が必要になります。多少はレバレッジを掛けても良いですが、もしもの時のために2、3倍程度に留めるのが推奨されます。
間違ってもレバレッジ25倍などで運用すると片方の保有ポジションのマイナス為替損益でロスカットされる可能性もあるため、十分に注意してください。
安心してトレードするためにも余裕資金で行うのが一番だともいます。
また、スワップポイントは日々変動しますので、数日から1週間に1回は確認することをおすすめします。例えば、ライブスター証券の豪ドル円の買いスワップポイントが、下落して70円程度になり、一歩DMMFXの豪ドル円の売りポイントが、70円程度になれば損益はプラスマイナスゼロになります。
また、長期的にポジション保有を考えると一時的にスワップポイントが、逆になる可能性もあるので注意してください。
有事や重大な政治的要因が起これば通貨ペアはスプレッドが大きく開くことがあります。それに加えて、スワップポイントが一意的に逆転することもあります。例えば、ギリシャショックでは、買いのスワップポイントが急激に下がり、マイナスになってしまうこともありました。こうなると日々スワップポイントがマイナスになり始めます。これでは、長期保有はリスクが伴うため、一度ポジションを決済する方が賢明です。
トレード手法のメリット
- 両建てポジションのためリスクが限定される
- いつでもエントリーが可能
- ポジションの長期保有が可能
- スワップポイントが毎日貯まり続ける
トレード手法のデメリット
- サヤ取りのためスワップポイントの利益が少ない
- 両建てのため証拠金が2倍必要
- トレードをしている感がない
通貨ペア
トレードに使用する通貨ペアは、買いスワップが高いものを選択します。例えば豪ドル円やニュージーランド円がそれに該当します。
ドル円などは買いスワップポイントも低く、売りスワップポイントも低いためスワップポイントのサヤ取りはできません。
ポンド円やユーロ円も昔に比べて、買いスワップポイントが低いため使用できません。
こうなると、豪ドル円とニュージーランド円が一番トレードに適しているといえます。
エントリー方法
スワップポイントのサヤ取り手法で、実際にエントリーする際は特にトレード時間やトレード場面を考慮する必要ありません。
テクニカルやファンダメンタルズを見てエントリーする必要もありません。
何故なら、両建てしてポジションを保有するだけなので、どの部分でエントリーしても構いません。
注意点は、買いと売りのポジションを同時に保有してください。時間差で保有する必要はありません。瞬時に二つのポジションを同じ枚数だけ保有する必要があります。
これにより、スワップポイントのサヤ取りポジションが完成します。
後は毎日差額のスワップポイントが貯まり続けますので長期間保有しましょう。
保有する期間が長ければ長いほど、僅かなスワップポイントでもチリが積もって大きく成長します。
焦らず、長い目で見てポジションを保有してください。
まとめ
実際にFXのスワップポイントサヤ取り手法をしてみて思った事は、利益が少ないということです。
1万通貨を両建てした場合、毎日10円20円程度の利益のため、長期間保有する必要があります。思ったほど収益は増えてこないといった感じでした。
もちろんリスクがないため仕方ありませんが、トレードに対する面白みなどは全く感じられませんでした。
それでも、FXでリスクのない手法といえば、スワップポイントのサヤ取りぐらいなので仕方ないかもしれません。地道にコツコツと長期間堪え忍ぶ決意が必要な手法だと実感しています。
最近は、豪ドル円も買いスワップポイントがどんどんと下がりつつあります。そのため、スワップポイントのサヤ取り手法が機能しなくなってきました。豪ドル円よりもニュージーランド円の買いスワップが高くなっていますし、年間で見れば上手くサヤ取り手法が機能する時期としない時期があるようです。
一例としてライブスター証券とDMMFXのスワップポイントを掲載しておきます。
豪ドル円(2017年現在)
- ライブスター証券=買いスワップ30円:売りスワップ-47円
- DMMFX=買いスワップ25円:売りスワップ-20円
NZドル円(2017年現在)
- ライブスター証券=買いスワップ40円:売りスワップ-54円
- DMMFX=買いスワップ39円:売りスワップ-39円
こう見ていると、現在はスワップポイントのサヤ取り手法は機能しないようです。少し時期を待って、また豪ドル円やニュージーランド円を買いスワップポイントが上昇するのを待つのが賢明です。