アクアミドの失敗と副作用、危険性によるシワ治療
アクアミドは、シワや皮膚のたるみ取りに効果的なフィラー(皮膚充填剤)です。
その効果は半永久的に続くため、一度注入すれば長く効果が期待できます。
販売当初は安全性や高い効果などのメリットだけが先行して、アクアミドを受ける人も多かった時期があります。費用も一度の注入で、全てが完了するためお得です。
しかし、皮膚への注入を失敗した場合に除去できないことや年齢の経過と共に凸凹になることから、次第に危険性を指摘する医師が増えてきました。
現在は、真っ当な医療機関程アクアミドを使用しておらず、利益を優先する医療機関のみが取り扱っているのが現状です。
アクアミドは、主に頬やほうれい線などの皮膚が厚い部分に注入します。粒子が粗く、柔らかいため、このような部分に注入すると、シワやたるみが消えて若い印象を取り戻すことが可能です。
一方で、目の下の皮膚は薄いため、アクアミドを注入すると高い確率で凸凹になります。一度注入すれば除去は困難ですので、間違ってもヒアルロン酸注射感覚で受けたいと望むのは危険です。
また、鼻筋を通すためにアクアミドを注入するケースも良くありますが、フィラーは柔らかいため注入した部分がぶよぶよになります。注入部分がズレて、鼻筋が折れたようになることもあります。
このような点からしても皮膚の厚い部分に限定すべきです。いえ、それ以上に受けないことが賢明です。
現在、アクアミドを受ける人は少なくなりましたが、何も知らない中高齢以上の女性は今でも雑誌などの広告に惹かれて受ける人が多くいます。
アクアミドを注入した当初は満足のいく状態であっても、年齢の経過と共に違和感が出てきます。頬やほうれい線であっても10年、20年経てばシワやたるみが出て全体的に老けて来ますが、アクアミドを注入した部分は変わらないため、不自然な凹凸になることもあります。
アクアミドを失敗した際の除去
アクアミドを一度注入すると死ぬまで皮膚に残り続けることになります。アクアミドの研究データによれば、注入した全体の7割は半永久的に効果が持続します。
アクアミドを取り扱うクリニックなどでは、「5年」「10年」は効果が持続しますと書かれていますが、実は生涯皮膚に残り続けるのです。
人によっては「失敗」や「後悔」により除去をしたいと願う人は多いのが現状です。しかし、アクアミドはヒアルロン酸注射のように分解するためのヒアルロニダーゼ(ヒアルロン酸分解酵素)は存在しません。
そもそも、アクアミドはコンタクトレンズに使われるゲル(ポリアクリルアマイド)が成分です。手術で除去するしかありません。
除去するといっても、全てが元通り取れる訳でありません。医師の技量にもよりますが9割が程度が限界です。
固体であれば全てが取り除けます。しかし、アクアミドはジェルのような物質です。ある程度以上の除去になる=取り返しが付かないと自覚すべきです。
取り扱う医療機関の実態
美容外科やクリニックが安全であるかどうかを見る方法の一つに、アクアミドを取り扱っているかどうかがポイントです。
まともな医療機関程、アクアミドの危険性を熟知しているため、取り扱っていません。つまり、患者の安全を優先するという意思の表れです。
逆にアクアミドを取り扱っていて、広告やサイトに載せているような医療機関は、患者より利益を優先していると捉えられます。
美容外科医や皮膚科医であれば、まず自分の皮膚にアクアミドを注入したいと思う医師はいません。友人や家族に対しても使いたい医師はいません。
つまり、アクアミドを使わない医師はまともな人物だと言えます。
しかし、アクアミドには一定の需要があり、受けたいと思う患者もいます。信念より利益を優先すれば、アクアミドを取り扱いたい医療機関も出てきます。
自分の身を守れるのは自分です。医療機関は施す手術のみに責任を持ちますが、その後の人生を歩くのは、他ならぬ自分です。
信頼できる美容外科やクリニックであるかを見分ける方法に、アクアミドを取り扱っているかどうかを判断基準として使い、賢い患者になってください。
アクアミド注射の副作用や危険性
アクアミド注射をする上で最もデメリットな点は、一度注入すると半永久的に効果が持続するため、やり直しが効かないことです。
しかし、それ以外の危険性に置いても様々なリスクが存在します。
利権が絡む研究者のデータによると、アクアミド注射には以下の治療報告がされています。
- 感染症のリスクがない。
- 非アレルギー性である。
- 石灰化の恐れがない。
- 安全性が高い。
当たり前ですが、当事者は良いことしか報告しません。これを信じるのではなく、副作用は存在すると認識すべきです。
まず、アクアミドはアレルギーが起きにくい物質であるが、無い訳ではありません。もしも、アクアミドに対するアレルギー反応が出れば、体の免疫が攻撃をし始めて、炎症が起きます。
このような炎症が発生すると、やがては異物肉芽腫が出来始めます。
問題はアクアミドは非吸収性であるために、皮膚に残り続けます。そのため、炎症が慢性的に続くことになります。
最悪の場合は皮膚が壊死することもあります。
アクアミド注射で最も危険性が高い副作用はアレルギーです。もしも、炎症や違和感を感じれば直ぐに医療機関に受診します。手術により、アクアミドを除去することになります。
また、アクアミド注射には石灰化の危険性は無いと報告されています。そもそも石灰化とは、名前の通り石のように固くなり固形化することです。
このデータについても、20年40年先に絶対に石灰化が起きないという保障はありません。長年の歳月の経過と共に、酸化や劣化が起こり、成分も微妙に変化していきます。その中でアレルギーが起きないといった保障もありません。
このような結果から、体に吸収されるフィラー程安全性が高く、吸収されないフィラー程危険性が高いことが分かります。
ヒアルロン酸注射
アクアミド注射の危険性が十分にご理解頂けたところで、それに変わるヒアルロン酸注射をご紹介します。
ヒアルロン酸注射は体内に存在する成分で出来ているため、安全性が高いのが特徴です。皮膚に注入した場合は、数ヶ月程度で吸収されるためリスクの低い治療法です。
また、注入に失敗した場合であっても、ヒアルロニダーゼ(ヒアルロン酸分解酵素)を注射すれば、一日で分解されます。
デメリットは、2~4ヶ月程度しか効果がないため、繰り返し注入する必要があり、費用が高額になることです。そのため、余程お金に余裕がある人でないと継続は困難です。
このような点からアクアミドを選択する人が出てくるのです。お金や物であれば無くなっても、また得ることはできます。しかし、健康は失えば手に入れるのは困難です。アクアミドで一生悩み続けるぐらいであれば、ヒアルロン酸で短期間の満足に抑えることも大切です。
余談ですが、美容外科の医師は、自分の顔にヒアルロン酸注射をする人が多くいます。定期的にシワやたるみを取るべくするのです。これ程ヒアルロン酸注射は、安全性が高いのです。
美容外科医療の安全性を計るとすれば、医師が自分に対して行いたい治療法かどうかです。
美容外科医はブログを書いている人が多くいます。記事の中には自分に対して行った治療が紹介されています。その際の治療法は、自分にするぐらいであるため安全性も高いと言えます。
一方で、アクアミドを自分の皮膚に注入しましたとブログで紹介する医師はいないと思います。
話しは戻りますが、ヒアルロン酸注射の中には長期間持続型やレディエッセといったフィラーも存在します。これらは1~2年掛けて吸収されます。
体に吸収される点が安全性を左右するため、これらを選択するのも重要です。
*この記事においてヒアルロン酸注射を推奨している訳ではありません。ヒアルロン酸注射にも少なからずリスクはあります。
治療のまとめ
アクアミド注射のメリットやデメリットを紹介しました。結論としては、受けるべきでは無い治療法です。
最近はアクアミドの危険性や副作用を知らせるサイトや記事も多いため、受ける人は減少しています。一方で何も知らない方は雑誌やチラシ広告に飛び付いて受ける人も多くいます。知り合いや家族に該当する人がいれば受ける前に教えておく方が安全です。
美容整形を受けるときは、しっかりとリスクを知り安全性を確かめてから選択してください。
コメント
10年前鼻のしわ取りにアクアミドを注入
しました
最近、ますます凸凹して来て、より一層
しわが目立ってきました
除去したいのですが、良い医院を、教えて下さい