根野谷省吾さんの人生 ― 関西ジャニーズJr.から詩人として生きる現在まで
~舞台から言葉へ、人生を詩に刻み続ける元関西ジュニア~
根野谷省吾さんは児童養護施設で育ち、1998年に関西ジャニーズJr.として舞台『KYO TO KYO』に出演。退所後は詩人・中島省吾として活動し、施設での経験や人生の痛みを言葉にし続けています。
幼少期と育った環境
根野谷省吾(ひねのや しょうご)さんは、1981年3月16日生まれ、
大阪府泉南市出身です。
省吾さんは、幼いころから家庭ではなく、
キリスト教系の児童養護施設で育ちました。
18歳まで施設で生活し、多くの子どもたちと同じように、
集団生活の中で成長していきます。
施設での暮らしは、決して楽なことばかりではありませんでしたが、
その中で「人の気持ちに敏感になること」
「言葉にできない思いを心の中にためること」を覚えていったと考えられます。
この経験は、のちに詩を書く表現者としての土台になっていきます。
高校卒業後は、宗教系の4年制大学に進学しますが、
さまざまな事情から途中で中退しています。
ジャニーズとの出会いと関西ジュニア時代
1998年、人生の流れが少し変わる出来事が起こります。
省吾さんのいとこが、関西ジャニーズJr.として活動していた中嶋慶介さんでした。
中嶋慶介さんは、1998年5月にジャニーズ事務所へ入所。
その縁もあり、省吾さんは中嶋さんを通じて、
1998年にジャニーズのレッスンに短期間参加することになります。
正式な長期所属ではありませんでしたが、
ダンスや舞台の現場を実際に体験し、
芸能の世界の空気を肌で感じた貴重な時期でした。
当時、省吾さんは関西ジュニアの一員として活動し、
中嶋慶介さんとともに、
「MAIKO&お国」のサポートメンバーとして舞台に立ちます。
そして、関西ジャニーズJr.の象徴ともいえる舞台
『KYO TO KYO』にも出演しました。
大きな注目を浴びる立場ではなかったものの、
ステージの上に立ち、仲間と息を合わせて表現する経験は、
省吾さんの心に強く残るものとなりました。
ジャニーズ退所後の模索
その後、省吾さんはジャニーズの道を離れ、
芸能界とは少し距離を取る選択をします。
生活を支えるため、
2003年夏ごろまで、滋賀県を中心とするスーパーマーケット「平和堂」の
チラシ広告モデルとして活動しました。
派手な仕事ではありませんが、
地域に根ざした仕事を通じて、
「表現すること」と「生活すること」の両立を考える時期だったといえます。
詩との出会いと「中島省吾」としての活動
一方で、省吾さんはずっと言葉による表現を手放していませんでした。
自分の中にたまっていた思いを、
歌やダンスではなく、詩として書き始めたのです。
このころから、
「中島省吾(なかしま しょうご)」というペンネームで
詩人としての活動を始めます。
1999年には、雑誌『PHP』
(1999年10月・11月号)の
「詩人・青木はるみ選」において、
詩作品 「いのち」 が佳作に選ばれました。
この受賞は、省吾さんにとって
「自分の言葉が、誰かに届いた」という
大きな自信になった出来事でした。
詩人としての評価と出版活動
その後も詩作を続け、
2003年2月には
詩作品 『I LOVE YOUの景色』 が、
愛知出版主催「即興詩人大賞」で
332名の応募者の中から月間大賞に選ばれます。
この作品は後に
『即興詩人2』(愛知出版)に収録されました。
さらに、
- 『本当にあった児童施設恋愛』(2005年)
- 『もっともっと幼児に恋してください』(2008年)
などの著書を出版し、
児童養護施設で育った経験や、
人との関係の難しさ、愛情への渇望を
率直な言葉で表現していきます。
名義変更と現在までの活動
2008年、宗教的な背景に大きな変化があり、
基督協会から除名される出来事を経験します。
これを機に、
ペンネームの読み方を
「あたるしま しょうご」 に変更しました。
その後も詩人としての活動は続き、
- 2018年
『詩選集 私の代表作』に
「宝石」「名古屋鉄道」が収録 - 2018年7月
『入所待ち ~元関西ジュニアの独白詩~』を出版 - 2019年
関西詩人協会の記念誌に
「お母さん死んで手術の保証人がいない」を発表
現在は、関西詩人協会に所属し、
元関西ジャニーズJr.という立場と、
児童養護施設で育った経験を重ね合わせながら、
静かに、しかし力強く言葉を発信し続けています。
まとめ

根野谷省吾さんの人生は、
- 施設で育った少年時代
- 関西ジャニーズJr.として舞台に立った経験
- 芸能界を離れたあとの模索
- 詩人として言葉で生きる現在
これらが一本の線でつながっています。
スポットライトの中心に立つ人生ではありませんが、
自分の人生を、自分の言葉で語り続けている人。
それが、根野谷省吾さん(中島省吾)という人物です。