仮想通貨のトークンを取引所に上場させる方法
最近は独自トークンやオリジナルコインを作成して取引所への上場を目指す人が増えてきました。
個人でも簡単にトークンを作成できるので運営次第では成功もあります。
まずはAirDrop(エアードロップ)やICO(プレセールやクラウドドセール)を行い順調に配布できれば、後は海外取引所に申請するだけです。
もちろん、オフィシャルサイトやホワイトペーパー、各種SNSを作成や使用して運営をしていく必要もあります。
この記事ではトークンやコインを取引所に上場させる方法を詳しく解説します。
トークンやコインの作成
トークンやコインを作成するにはEthereumやXCP(カウンターパーティー、Waves、NEMなどがあります。)
取引所に上場を目指すのであれば、Ethereumを使ったERC20やERC223トークンが最も近道です。
Ethereumのトークンはコードの設計や開発を行いそれぞれ違った個性の異なるオリジナルの通貨が作成できます。
市場規模的にもEthereumは第2位であり、開発も盛んです。そのため、ERCトークンを選択する方が最適です。
逆に、XCPやWavesでは他の取引所に上場するのは難しいと思います。そもそも、XCPやWavesは全く同じ性能のトークンが誰でも5分で作成できます。
つまり、トークン名や発行枚数が変わる程度でオリジナルティーがありません。どれも同じような価値の中で大量に発行されているのが現状です。
また、NEMを使ったトークンは維持費用が毎年掛かります。ドメインのような感じです。コストが掛かり続けるため余り人気はありません。
他にも、完全オリジナルの仮想通貨を作る方法もあります。
1から作るには莫大な開発費用が掛かるため、個人では不可能です。但し、ビットコインやライトコインをベースにした開発はある程度の知識があれば、簡単に作れます。
但し、オリジナルの仮想通貨は自分で開発や改良をする必要があります。一番重要なことはセキュリティをどう確保するかです。
仮に脆弱性を付かれて問題が発生すれば、直ぐに対処する必要が出ます。作ることはできても、改良していくだけの運営基盤や技術力が不可欠です。
もし、組織で高い技術力を維持できるならオリジナルの仮想通貨を選択して、個人や小さな組織で運営するならERC20やERC223トークンが良いと思います。
トークン名
日本人は○○コインというような名称が好きです。しかし、世界的に見るとコインが付いたトークン名は余りありません。
EOSCOINやリップルコインのような名前にしないのが通例です。
要するにコインという名称はそれ程価値がなく、不要であったり付けない方が良いのです。
地域によってはメダルのようなイメージを持たれますし、信用度は少ないです。
もしも、仮想通貨の名前を決める場合は「コイン」のような名前は省きましょう。
例えば、マンガコインやアニメコインがあるとします。世界的に通用するような表記方法は「Manga」や「Anime」の方が良いはずです。
オフィシャルサイトなどでは後付けで○○コインや○○トークンで良いですが、仮想通貨を作成する場合は設計コードから”coin”名は除去しておきましょう。
運営方法
トークンやコインを発行すれば、次に必要なことはオフィシャルサイトやホワイトペーパーを作成することです。
しっかりとしたコンセプトを提示して、将来性をイメージできるようにします。
また、コンプライアンスも重要です。信頼できるプロジェクトかどうかも将来性を左右します。
なお、基本的なことですが、運営責任者や所在地などの運営者情報を開示することも大切です。
仮想通貨は歴史が浅いため、まだまだこのような基本的事項を公開せずに運営が行われている所も多くあります。
運営者が開示されない時点で責任の所在が明確でありません。このような仮想通貨はAirDropに参加するのは良いですが、投資するのは避けるべきです。実際に途中で運営者がいなくなることも良くあります。
しっかりと運営していくのであれば、運営機関は開示しましょう。
さて、一番大切なことはいかに宣伝やマーケティングを行うかです。
一番良いのがSNSを駆使する方法です。
- Dircord
- TeleGram
この中でもTwitterは重要です。最も宣伝効果があります。
まずは、TwitterでAirDropをしながら、数千人程度配れるよう頑張りましょう。
取引所への上場
多くの運営者が目標とするのが、仮想通貨取引所へ上場することです。
大半の草コインは取引所に辿り着くことなく、消えていきます。
いかにして運営を軌道に乗せて、目標を達成するかがポイントです。
取引所といっても大きく分けて4種類に分かれます。
DEX(分散型取引所)
中央集権的な運営者が存在しない分散型の取引所です。個人同士の取引を主体とします。
流動性や出来高も低く、取引頻度は余りありません。
約定だけでなく、様々な場面で僅かに手数料が発生します。例えば、板に発注する際にも手数料が掛かります。
ERC20トークンであれば取引所にもよりますが、EtherDeltaやForkDeltaなどで直ぐに上場ができます。
トークン交換型取引所
ETHのトークン同士で交換できる取引所です。
マイナーな取引所ですが今後シェアを伸ばしていく可能性があります。
海外で有名な取引所が「bancor」などです。国内ではGMOがトークントレーダーを開発しています。しかし、仮想通貨に関連する法律等の壁もあり実現には至っていません。
比較的小規模なトークンでも上場可能です。まずは、最低1000アドレス程度にAirDropしてください。
標準的には3000アドレス程度に配布しているのが良いと思います。
海外の取引所
トークンを作成すれば目指すべき道は海外取引所です。
最初に上場を目指す取引所に「CoinExchange」があります。草コインを約500種類扱っており、上場が期待できます。
最近は世界的に見ても大量にトークンが増えて来ており、上場するにはハードルがあります。
最低、5000アドレス程度はAirDropを行い流動性を高めておきます。万全を考えれば10000アドレスは推奨します。
なお、取引所によっては上場に関する手数料をBTCで求められる場合もあります。例えば、トークン/BTH建てなら2BTC、トークン/ETH建てなら1BTCなどです。
そのため、クラウドファンティングやICOでまとまった資金を確保しておくことも大切です。
また、上場した後もトークンの取引出来高が少ないと取り扱いから外される可能性もあります。継続的にコイン事業を成長させていくことも大切です。
国内の取引所
国内の取引所に上場することができればトークンの価値は盤石になります。
また、金融庁のホワイトリストに掲載されれば色々な取引所に上場されやすくなります。
ここに到達するには話題性や出来高、流動性、将来性など様々なポイントが優れていることが必要です。
また、国内の取引所はコンプライアンスを重視する傾向があります。過去に運営で問題が発生したような仮想通貨は上場できる可能性はなくなります。
最高目標として、国内の取引所を目指せるように頑張ってください。
海外取引所への上場方法
具体的に海外の取引所に上場させる方法を2か所を例にご紹介します。
coinexchange
言わずと知れた草コインが集まる代表的な海外取引所がcoinexchange(コインエクスチェンジ)です。ここに上場できれば一日の取引高も安定します。
但し、上場させるにはある程度の規模や話題を持つコインが必要です。具体的には、以下のようになります。
- 業界で実績のある開発チーム。
- 長年続けられそうな可能性があるプロジェクト、実証済みの機能的なユーティリティを備えた確立されたプロジェクト。
- 大規模なユーザーベース内にコミュニティが存在しています。
つまりは、コインに関する事業プランがあり、オフィシャルサイトやTwitter等のコミュニティーも充実していることが大切です。
なお、上場費用としてビットコインを支払う必要があります。
- Bitcoin建ての場合・・4BTC
- Ethereum建ての場合・・1BTC
*費用は価格レートにより変わります。
また、上場後に4週間が経過した後、毎月2BTC以上の取引高がないと取り扱いから除外される可能性もあります。この点は注意してください。
1.上場申請するにはcoinexchangeのサポートにアクセスします。
2.「新規サポートチケット」をクリックします。
3.お問い合わせ内容を記入します。
- Requester・・メールアドレス
- CoinExchange Username・・名前
- CoinExchange Email Address・・メールアドレス
- Subject・・件名(この場合はCoin Listingで良い。)
- Type・・「New Coin/Token Addition」新規上場を選択
- Description・・お問い合わせ内容を英文で記述
Type・・「New Coin/Token Addition」を選ぶと次のような項目が出てきます。
- Coin Type・・上場したいコインの種類を「Bitcoin Fork」「ERC20 Token」「Other」中から選択
- Currency Name・・通貨名
- Ticker Code・・シンボル(BTCやERCなどのコインの省略記号)
- Block Explorer (required)・・コインの情報が記載されたブロックエクスプローラ、コントラクトが載ったURL
- Website・・コインの公式サイト
- Forum Announcement・・TwitterなどのSNSのURL
- Relation・・提出する人物。コイン運営者であれば「I am the developer/from the coin」を選択
また、次の注意事項が記載された項目にチェックを入れてください。
- サポートチームが対応できるようになる前に、問題が解決した場合は、提出しているチケットを閉じることに同意します。(注:これは非常に高く評価され、納期とサポートレベルを向上させます)。
- 私は同じ問題に関して複数のチケットを作成しないことに同意します。
- 私はサポートチケットを英語で書くつもりです。
これで、「提出する」をクリックすれば送信が完了します。後は、サポートからメール連絡がきます。詳細な情報を提出する必要があります。
以下の文書は実際の内容です。多少誤訳がありますがご了承ください。
上場要件
コインの上場を承認するには、 1-4項のすべての質問に答えてて頂くと、こちら側がコインを評価するのに役立ちます。要求された全ての情報を提供してください。
セクション1
- あなたのコインの詳細な説明を記入してください。あなたのコインの革新は何ですか?それは他の硬貨とどう違うのですか?
- あなたはどのコインをクローンまたはフォークしていますか?
- コインはどのくらいの期間開発されていますか?
- 開発チームのメンバーは何人ですか?
- あなたのコアメンバーのいずれかが、以前に暗号関連ビジネスに携わってきた経験を持っていますか?
- コインは事前に採掘されていますか?もしそうなら、プリマイン量/パーセンテージは何ですか?
- 開発チームの2人のメンバーが完全なID検証を準備していますか?
- あなたのコイン/トークンは現在どのような取引所にありますか?
- コイン/トークンのコンセンサスメカニズムは何ですか?PoS、PoW、Masternodeなど
- あなたの完全なコイン/トークンの仕様を提供してください?
- 配布計画の詳細な説明を記入してください。(鉱業/プレミネ/エアドロップ/ ICO&その他の販売/その他)
- 配布の割合を指定してください。
セクション2
あなたのコインの打ち上げをサポートするために資金が調達されましたか?
ICO(クラウドセール)、プライベートセールまたはプレセールなどを行った場合、以下のすべての質問に答えて、コインの再検討をお手伝いしてください。
- ICO /プライベートセール/プレセールはいつ行われましたか?日付を記入してください。
- あなたのコイン/トークンの何%が売り出されましたか?
- あなたのコイン/トークン販売価格は何でしたか?(米ドル)
- 4.販売中にどれくらい育ったのですか?(USD&BTC / ETH)
- あなたの販売には幾人の寄稿者が参加しましたか?
- まだ分配されていないコインまたはトークンが残っていますか?
- 資金調達方法の詳細な要約を記入してください。
- チームのロックアップ期間は、資金調達と初期投資家が1年以上割り当てられていますか?そうでない場合は、その理由を説明してください。
プロジェクトの見直しを支援するために追加情報を提供する販売に関する追加の書面による説明を提供してください。
セクション3
Bitcoin派生コインの場合、次の情報が必要です:
- GithubソースコードURL:
- アドレスを検索する機能を備えたブロックエクスプローラURL(必須):
- コインの名前:コインの
- ティッカーコード:コインの
- ウェブサイト:
- ロゴ:100×100ピクセルの正方形:
イーサリアムERC20トークンのために、我々は、以下の情報が必要です
- 契約アドレス:
- トークン名:
- トークンティッカーコード:
- 小数点以下の桁数:
- ロゴ:100×100ピクセルの正方形:
- etherscan.ioの契約書へのリンク:
- ウェブサイト:
注* – ティッカーコードが一意であり、CoinMarketCapに記載されていないことをご確認ください。
セクション4
コインとトークンについて、できるだけ多くの以下のURLを提供してください:
- CoinMarketCap:
- Twitterアカウント:
- BitcoinTalkアナウンス:
- Explorer(最大3):
- Github:
- フォーラム:
- ウェブサイト:
- Discord:
- スラックグループ:
- 電報グループ:
- YouTubeの動画(5まで):
- ウォレットリンク:
CoinExchangeに上場する前に、あなたの義務を認識してください。
あなたは私たちに次のことを通知する必要があります:
1.技術的な問題、重要なコードまたはプロトコルの変更など、更新またはメンテナンスが必要な場合は、少なくとも14日間の予告が必要です。これはハードフォークの点で非常に重要です。
2. CoinExchangeからのコイン/トークンの預金または引き出しに影響を与える問題。
3.ネットワーク機能の問題やハッキングなど、コインに気付くとすぐに、コインに関する問題が発生します。
4.コインスワップを行っている場合は、できるだけ多くの通知が必要です。私たちは、間違ったコインスワップの30日前の通知をコミュニティに与えることを目指しています。スワップは、ケースバイケースで承認されており、当社独自の裁量に基づいています。
5.エアードロップで救助をしたい場合は、最低30日前までに通知してください。これに対するサポートは、私たちの裁量でのみ行われることに注意してください。
コイン/デベロップメントチームは、発生した問題が発生した直後に、コイン/トークンの機能に影響を与える可能性があるすべての問題を報告する責任があります。
コイン/デベロッパーチームは、コードの問題、チェーンフォーク、アドバイスされたディストリビューションモデルの変更、または通貨に影響を及ぼすその他の技術的問題の結果として発生した損失に関連して発生したすべてのコストの支払い責任を負います。
追加情報
料金
最初のベースマーケットへの新しいコインの追加には4 BTC上場手数料があります。たとえば、COIN / BTC。
オプションの追加ベースマーケットリスト(COIN / ETHマーケットなど)ごとに1つのBTCがあります。
CoinExchangeには、コインスワップがコーディネートされるための1 BTCの手数料があります。スワップについてご連絡いただけなかった場合は、すぐに上場廃止となります。
上場手数料には、技術者による年間2回のメンテナンスおよび/またはアップグレードが含まれています。追加のメンテナンスまたはアップグレードにはそれぞれ0.5BTCが発生します。
申告承認
すべての関連情報が得られたら、ケースバイケースでリストを評価します。コインの上場が承認された場合は、上場料金および次のステップの詳細を支払う方法の詳細が連絡されます。
新しい上場は、私たちの取引所に追加されるまで最大7日間かかります。エクスプレスリストは追加料金でご利用いただけます。
最近は上場申請が相次いでいるため、本格的なプロジェクトでないと上場が受け付けてもらえなくなっています。まずは、コイン事業を充実させることが大切ですね。
以下のURLでは上場に関する内容や注意事項記載されてページがありますので、良く確認してください。
StocksExchange
規模の小さい海外取引所で有名なのがStocksExchange(ストックエクスチェンジ)であり、出来立ての草すら生えてないコインでも上場が可能です。但し、上場に関しては次の費用が掛かります。
- Bitcoin建ての場合・・1BTC
- Ethereum建ての場合・・0.5BTC
- USDT建ての場合・・0.5BTC
- TUSD建ての場合・・0.5BTC
- LTC / NXT建ての場合・・0.1BTC
また、上場後に1日1000ドル以上の取引高がないと取り扱いから除外される可能性もあります。取りあえず費用を払って上場したからといって、中身がないようなコインでは安定して上場し続けるのも困難になります。
1.上場するにはコインの新規上場リクエストフォームに内容を記述します。
注意事項が掲載されています。
あなたのコインを追加するための推定時間は2-7日です。これらの条件に同意する場合は、下記のフォームにご記入ください。
注意:あなたは1日に少なくとも1000ドルの取引量がなければなりません。さもなければ、取引ペアは上場廃止されます。
- メールアドレス・・メールアドレス
- What is the name of the coin?・・コインの名前
- What is the ticker (symbol) of the coin?・・コインのシンボル
- What type of coin it is?・・どのタイプのコインか選択
- Provide your website.・・コインの公式サイトURL
- Provide Github or smart contract addressp・・Githubまたはコントラクト契約アドレスのURL
- Decimals・・小数点の桁数
- Mixin・・記述しなくて可能
- Provide block explorerp・・ブロックエクスプローラ
- Provide bitcointalk・・ビットコード
- Provide Twitter/Telegram・・ Twitter/TelegramのURL
- Logo・・コインのロゴをアップロードしてURLを記述
- What pairs you wish?・・BTC建てやETH建ての通貨ペアを選択
これで、折り返しメール連絡が来ますので費用を払えば直ぐに上場ができます。
取引所上場のまとめ
仮想通貨を作成して、取引所に上場や成功を目指している人は沢山増え続けて来ました。
少し前までは意外と上場のハードルは低く、ある程度は簡単でした。現在、上場を目指す人が多過ぎるため、成功できるのは一握りです。
皆が同じことを始めれば、それは稼げなくなります。他を圧倒するようなコンセプトや運営方法が必要です。
また、草コインを上場できたとしても、将来性が無ければ枯れて消えていきます。
大切なことはトークンやコインの価格上昇に力を注ぐのではなく、取り巻く事業をいかにして成長させるかです。
草コインの元となる中核事業を成功させることにより、価格は自ずと上昇していくはずです。
また、事業を行う上で一人でできることは限られています。優れた信頼できる人材が集まるかどうかも成功を左右します。
しっかりとコンセプトや戦略を決めて頑張ってください。