長渡康二さんのジャニーズ入所から現在までの歩み
〜自分らしい道を選び続けた人生〜
長渡康二(ながと こうじ)さんは、元ジャニーズJr.として活動し、現在は過去の経験と向き合いながら、子どもへの性暴力をなくすための活動を続けている方です。
ここでは、長渡さんがどんな思いでジャニーズに入り、どんな経験をし、そして今どんな人生を歩んでいるのかを、時系列に沿って、できるだけ難しい言葉を使わずにまとめました。
子どものころの夢と、芸能界へのあこがれ
長渡康二さんは、1983年6月18日生まれ、大阪府出身です。
明るく人を笑わせることが好きで、子どものころは「吉本のお笑い芸人になりたい」と思っていたそうです。
一方で、テレビに映るアイドルたちの姿を見て、
「なんてキラキラした世界なんだろう」
と、芸能界そのものにも強いあこがれを持つようになりました。
SMAPのファンだったこともあり、
「自分もあの世界に入りたい」
そう思って、小学6年生のとき、ジャニーズ事務所に履歴書を送りました。
13歳でジャニーズ入所
1996年、13歳のとき。
何通も送った履歴書が実を結び、ジャニー喜多川氏から直接連絡が入ります。
「きみの写真、いっぱい見たよ」
そう言われ、関西ジャニーズJr.として入所することになりました。
レッスン場はプレハブで、決して華やかな場所ではありませんでしたが、
「ここから夢が始まるんだ」
そんな希望で胸がいっぱいだったといいます。
ジャニーズJr.としての日々
関西ジャニーズJr.として活動を始めた長渡さんは、
ダンスや歌のレッスンを受けながら、
V6などのバックダンサーとしてステージに立つ経験を積んでいきました。
周りには同じように夢を追う仲間たちがたくさんいました。
同期には、のちに関ジャニ∞としてデビューする
村上信五さん、丸山隆平さん、横山裕さんがいます。
「もしかしたら自分も、あのステージに立てるかもしれない」
そんな期待を持ちながら、必死に頑張る日々でした。
夢の裏にあった、つらい現実
しかし、そのキラキラした世界の裏側で、
長渡さんは大きな苦しみを抱えることになります。
入所して数か月後、大阪のホテルで、
ジャニー喜多川氏から性被害を受けたと、のちに語っています。
当時は、いわゆる「暴露本」も読んだことがありましたが、
「そんな話、ウソやろ」
と、本気では信じていなかったそうです。
だからこそ、実際に起きた出来事に、
「ホンマやったんや…」
と、体が震えるほどのショックを受けました。
夢を捨てきれなかった葛藤の日々
それでも長渡さんは、すぐに事務所を辞めることはできませんでした。
「ここまで来たんだから」
「夢をかなえたい」
そんな気持ちが強く、心の中で何度も葛藤します。
拒否したい気持ちと、
デビューへの期待、
そして大人の言葉に逆らえない立場。
17歳ごろ、デビューを意識する年齢になったとき、
「ある程度受け入れないと、前に進めないのではないか」
そう思い込んでしまった時期もあったそうです。
けれど、心と体は正直でした。
回数を重ねるほど、気持ち悪さは増し、
ある夜、東京のホテルからパジャマ姿のまま飛び出し、
何時間もかけて自宅まで歩いて帰ったこともありました。
ジャニーズ退所という決断
高校2年生のころ、ついに限界を迎えます。
「もう、ここにはいられない」
そうして、長渡康二さんはジャニーズ事務所を退所しました。
正式な時期ははっきりしていませんが、
在籍期間はおよそ9年、2005年ごろまでと考えられています。
夢を追っていた時間は、
同時に、深い傷を心に残す時間でもありました。
芸能界を離れてからの人生
退所後、長渡さんは芸能界から距離を置き、
一般の仕事に就きながら生活をしていきます。
ボイストレーナーとして活動した時期もありましたが、
ハラスメント被害を訴えた人を守れなかった経験から、
「声を上げる人が損をする社会」に強い疑問を持つようになります。
また、大人になってからも、
突然過去を思い出して苦しくなる
フラッシュバックに悩まされる日々が続きました。
被害を公表するという大きな決断
2023年、元ジャニーズJr.の人たちが次々と被害を公表します。
その姿を見て、長渡さんの中で、ある思いが強くなりました。
「これは、なかったことにしてはいけない」
「自分も声を上げなければ」
勇気を出して被害を公表しましたが、
仕事を外されたり、人間関係が変わったりと、
新たなつらさにも直面しました。
それでも長渡さんは、
「アカンことはアカン」
と伝え続ける道を選びました。
現在と、これから
現在、長渡康二さんは旅行関係の仕事をしながら、
「1 is 2 many(ワニズアクション)」という団体の活動を行っています。
「被害者は1人でも多すぎる」
その思いを胸に、
同じ苦しみを抱える人が少しでも減るよう、
社会に問いかけ続けています。
おわりに

*長渡 康二 (@NAGATOkouji) / Posts / X
長渡康二さんの人生は、
あこがれから始まり、
深い苦しみを経験し、
それでも前を向いて生きる道を選んだ歩みでした。
過去を語ることは、とても勇気のいることです。
それでも声を上げたその姿は、
誰かの未来を守る力になっています。